知的資産経営
- 知的資産とは
- まず「知的資産」という言葉自体、聞きなれない言葉だろうと思います。「知的資産」とは何でしょう?会社の根幹をなす、ほんとうの価値や強みのことで、会社の競争力のモト(源泉)となるものを言います。
- 例えば、顧客のニーズに合致している商品・サービス、他にない稀少性のある商品・サービス、会社の組織力、優秀な人材、技術力の高さ(品質の高さ)、経営理念、顧客等とのネットワーク、社長の経営手腕などです。
- これらは財務諸表(決算書・財務項目)では表すことができません。会社が「自社のほんとうの価値や強み」と考えている項目の多くは、非財務項目(無形の強み)だからです。
こういった「無形の強み」こそが「知的資産」なのです。 - 知的資産経営とは
- ですから、企業の経営・活動は、知的資産の活用なしには成り立たないと言えます。知的資産を中心に活動する会社経営が知的資産経営となります。
- 知的資産について、わかりやすく解説した資料(7つの秘訣)を作成いたしましたので、ご覧ください。
ご不明な点がありましたら、当事務所までお気軽にご連絡ください。
Q&A
- Q1.知的資産と知的財産の違いは?
-
A1.
「知的資産」に似た言葉で「知的財産」があります。
「知的財産」とは著作権や特許などの知的財産権と、ノウハウや営業秘密などを指します。 - また、関連した言葉で、「無形資産」というものがあります。
「無形資産」とは財務諸表に現れる借地権、電話加入権等、知的財産権と、財務諸表に現われない人的資産、組織力、ノウハウがあります。 - これらを整理すると、
- (1)知的財産権:著作権、特許権、商標権、実用新案権、意匠権、育成者権
- (2)知的財産:上記(1)、ブランド、営業秘密、ノウハウ
- (3)知的資産:上記(1)、(2)、人材、組織力、経営理念、顧客ネットワーク、技術力
- (4)無形資産:上記(1)~(3)、借地権、電話加入権
- Q2.知的資産の分類は?
-
A2.
知的資産は、その生じた原因あるいは管理ができるかどうかにより、人的資産、構造資産、関係資産の3つの区分に分けて、考える方法があります。 -
- (1)人的資産とは、社員が会社を辞めると、会社からなくなるもの
- 例)個人の知識・経験・スキル・対応能力・ノウハウ
- (2)構造資産とは、社員が会社を辞めても、会社に残るもの
- 例)業務マニュアル・著作権・特許権・経営理念・企業文化・データベース・ネットワークシステム
- (3)関係資産とは、会社の対外的関係によるもの
- 例)顧客関係・顧客満足度・供給業者関係・金融機関関係